筒井工業株式会社

塗装を愛知でこなすプロが塗膜の剥離を予防するためこだわりの前処理を解説

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塗膜剥離の防止

剥離の予防のために、「前処理」を追求

NEEDS

塗膜が剥離してしまうトラブルを未然に防ぐためには、「前処理」の適切性が重要になります。

お客様の様々な仕様・母材・使用環境に適切に対応するためには様々な前処理設備と技術が必要になります。

前処理方式のバリエーションが少ないと、納期やコスト、知識の不足などにより不適切な前処理を採用してしまい、

結果として剥離事故が発生する事例が散見されます。

わたしたちは、化学的前処理法5種類・物理的前処理法を2種類を駆使し、塗膜を剥離させない高品質な前処理をご提供します。


前処理の選定

前処理の選定は、塗装仕様をご提案するにあたり最も気を使うところになります。塗膜が長期耐久性を持ちうるかどうかの分岐点はまさにここにあると考えています。一般的な塗装会社で行うことができる前処理は大きく分けて「薬品による化学的処理」と「物理的処理」になります。「薬品による化学的処理」「物理的処理」には多様な処理方法があり、これらの方法は製品の母材種、母材表面状態、製品形状、製品が使用される環境、期待される耐久性によって使い分ける必要があります。そしてこの選定を誤ると、短期間での塗膜剥離などの事故が発生する可能性が高くなります。
一般的な塗装会社では1~2種類程度の前処理バリエーションを所有していることが多く、各社で出来る範囲の処理で「前処理」を行うことになります。「前処理」のことがよく解らない発注者様は、塗装業者から「これしかできない」と打診があればOKせざるを得ないのが実情ではないでしょうか?

前処理の選定 Ⅱ

前処理は塗膜で隠すことができ、つまるところ、手を抜こうと思えば抜けるところになります。実際は塗装業者のほとんどは悪意をもって手を抜くところはないと思います。しかしながら現実的には、手間のかかる前処理は「時間(納期)がない」、「人手が足らない」、「設備や技術がない」、「塗装費が安すぎる」などの理由でグレーな扱いをうけやすい事項になります。

使命として『お客様に貢献する』を掲げる当社としましては、お客様の業務がスムーズに運び、適正な利益を得ていただくことを信念としております。そのため、業界でも稀にみる前処理バリエーションを取り揃えるに至りました。

薬品による化成皮膜処理としてはりん酸鉄処理、りん酸亜鉛皮膜処理、クロメート処理、3価クロメート処理、クロムフリー処理の設備を所有しております。また物理的処理ではスチールブラストとサンドブラストの設備を所有しております。ブラストと化成処理を組み合わせて処理することもあります。

これほどの多彩な前処理設備を有するのは維持費もかかりますし国内でも非常に稀のことのようですが、様々なお客様のニーズにしっかりと応えていくために無くてはならないと考え、地道に増強して参りました。是非とも多彩な前処理バリエーションを持つ筒井工業株式会社をご検討いただきたく存じます。

前処理の管理

前処理は生き物と言われます。前処理には薬品や投射材が使用されますが、それらは使用されたのちにほとんどが循環して再利用されるので、その状態は常に変動しています。また、支給された塗装母材の表面状態も常に均一とは限りません。ボタンを押せば全てが自動的にいい「前処理」ができてくるような単純なものではないはずです。
前処理の均一性を維持管理するポイントはどこにあるのか?前処理の合否はどのように判定するのか?判定基準の根拠はなにか?

こうした問いに応えるには、TQCを愚直に実践する力量が問われます。塗装会社は塗料を塗ることの前に、ケミカルな世界を追及する表面処理のプロフェッショナルであるべきと考えます。前処理の管理体制を問うことは非常に重要ですが、会社としての基本的な姿勢を確認することも塗装発注の際の要点ではないでしょうか。

粉体塗装は性能がいいので前処理はテキトウでいいのでしょうか

結論から申しますと、粉体塗装を行う際の「前処理」は溶剤形塗装よりも重要かつ注意が必要です。一般的に粉体塗装は1回の塗装で厚膜を得られることから、1回塗りで工程を完了させます。粉体塗装は、一般的な溶剤型塗装と比べて膜厚が厚いので耐久性が高いと言われておりますが、だから前処理はテキトウでいいということにななりません。

屋外製品の場合はポリエステル樹脂粉体塗料が多用されますが、1コートであるがゆえに母材への付着性と、屋外の太陽光への耐久性を同時に担う必要があります。しかしながら、現在の樹脂技術では付着性と耐候性は相反する樹脂特性を必要とするため、付着性が非常にいい塗料(たとえばエポキシ樹脂)は耐候性が極めて悪い傾向にあります。反対にポリエステル樹脂は耐候性に優れますが、付着性はエポキシに及びません。

溶剤形塗装の場合は膜厚確保のために2~3回の塗装を必要としますが、1回目の塗装は付着性に優れるエポキシを、2回目以降を耐候性に優れるウレタンやアクリルを使用することで、付着性と耐候性の役割分担を行います。(だからといって前処理をいい加減にすると剥離する可能性は高まります。)

1コートで仕上げたい粉体塗装は、前処理が付着性や長期耐久性を左右しますので、結果として『前処理の品質は、粉体塗装でこそ重要になります。』

もう一つの肝~焼付けの管理~

高温で塗料を焼き付ける(熱硬化)タイプには、溶剤形アクリル、溶剤形フッ素、粉体塗装などがあります。いずれも樹脂と硬化剤が塗料中に配合されており、母材の表面温度が所定温度以上になると硬化反応が始まるような仕組みとなっております。そして所定温度が所定時間キープされると硬化反応が完了した状態になります。この硬化反応が不十分の場合、塗膜は短期間のうちに著しい剥離を起こします。硬化不十分(通称アンダーベーク)の場合は塗膜が脆く、有機溶剤に溶解する傾向にありますので、不具合発生時の検証は比較的容易です。こうした不具合の流出を未然に防ぐには、以下の方法を複合的に実施することが有効です

①炉内温度の均質化(風量や風向の管理)
②母材の炉内温度測定による昇温状況の確認(特に厚板に注意)
③塗装焼付け後の硬化判定検査(溶剤ラビングや鉛筆高度)
粉体塗装に限らず、工場での焼き付け塗装では「前処理」と「焼付け」が、【剥がれない塗装】の肝となります。

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